メニュー

【News】新型肺炎が日本経済に与える影響

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年1月30日

中国人による爆買いの終焉という言説もみられるようになったが、2019年の訪日外国人旅行消費額のうち、中国人観光客一人当たりの日本での消費額は2019年で21万2981円と、全体の平均15万8458円よりもかなり高い。その上、中国人観光客の一人当たりの平均買物代は10万9000円と、訪日外国人旅行客の一人当たりの平均買物代5万3000円の2倍以上と突出している。

新型肺炎の影響によって、2020年の訪日観光客数がこれと同じ割合で減少すると仮定した場合、中国からの訪日観光客数の減少は2020年の日本のGDPを2650億円押し下げ、訪日観光客数全体では7760億円押し下げると試算した。後者については、GDPを0.14%押し下げる計算になる。

2003年5月単月の数字を見ると、中国からの訪日観光客数は前年同月比-69.9%、訪日観光客数全体では同-34.2%とかなり深刻な影響が生じたが、SARSが訪日観光客数に影響を与えたのは数か月程度と比較的短期間にとどまった。仮にそれと同程度の影響が1年間続くと仮定し、同様に計算をしてみると、新型肺炎の影響で日本のGDPは2兆4750億円、0.45%も押し下げられる計算となる。

 

このページの先頭